毛が生えていること自体を剛毛と言うわけではなく、
その生え方、生える個所の特異性により剛毛と位置付けられる場合が多い。
毛深さと置き換えることも出来ると思われる。
つまりその本人が生まれ持った身体的特徴である。
女性が無駄毛を剃るという風習が一般的な昨今。
美少女の腕に産毛が生えていたら、一般的な考えでは許容範囲の人が多いだろう。
美少女の腕に個人差はあるが髪のような太さの毛がバーコードのように生えていたら、
一般的な考えでは、この美少女は一般的ではない奇異な性癖の持ち主なのだろうか……と
錯覚に近い変態的思考に切り替わると思われる。
それが、当然、処理しているであろう個所に色濃く生えていたら、
一般的な考えではどうなるだろうか。
例えば脇、肛門の周り、乳輪の周りの場合。
たちどころにその美少女に不潔感を覚え愛が冷めていく紳士や淑女、
たちどころにその美少女が自分と類似した変態的嗜好を持った女性ではないかと思う紳士や淑女。
おそらく、ざっくりとこの二組に分かれるのではないだろうか。
つまり後者の紳士淑女は、
一般的ではないことが自己に眠る性癖を呼び覚ます因子となり、一般的ではない毛の量、濃さをそのまま残す行為こそが目覚めた性癖を慰める要素になるのではないだろうか。
では硬く色濃く密集して生えた毛、つまり剛毛になぜ性癖を慰められるのだろうか。
それはおそらく
美への汚点であり、その汚点こそが美を高める要素
だからではないだろうか。
剛毛を愛でる紳士淑女には、剛毛をそのままにしておく紳士淑女には、
美と醜態、清楚と不潔とを融合させ同居させる、清々しいほどの勇気
があるのではないだろうか。